楽しいタイトルの映画を観た。
近くなのに初めて足を踏み入れた
小さな映画館 シネマテーク。
今日は1日。映画の日。
1000円のラッキーデー。
エイプリルフールだ!
気の利いた嘘話が出来ないので
真面目に感想を書く。
愛知県の郊外
高蔵寺ニュータウン。
責任者に抜擢された建築家
津端 修一さん と妻 英子さんの お話。
マスタープランでは地形を活かし
雑木林や風の通り道のある住環境
づくりを工夫したものだったが…
戦後の経済成長を目指す時流のなか
ゆとりある敷地や暮らし方よりも
効率と経済性が重視された。
コンクリートの集団的住宅が建てられた。
後に、ご夫婦は300坪の土地を購入し
雑木林に囲まれた平屋のおウチを建て
里山を取り戻す実験をするかの如く
愉しんで暮らす。
簡単に真似の出来る事じゃない。
農作業は肉体労働だ。
ドキュメンタリーの撮影時
90歳と87歳。
ふたり合わせて177歳のご夫婦。
パワフルに動く。
風が吹けば枯れ葉が落ちる。
枯れ葉が落ちれば土が肥える。
土が肥えれば果実が実る。
何度か入る樹木希林のナレーション。
ターシャの様な
映画『西の魔女が死んだ』の
おばあちゃんの様な暮らし。
この ご夫婦をずっと前に
雑誌で見た事を思い出した。
阿佐ヶ谷住宅 だ。
どことなく福生の外人住宅の様な
造りの家と 家と家の ゆとり感。
住んでみたいと思ったものだ。
津端さんは ここの計画にも
携わっていたのだ。
残念ながら 再開発により
今は その姿を見ることは出来ない。
自邸の果樹や畑に置かれた
手作りサインに書かれたコメントも
チャーミングだ。
面白い!という映画では無いけれど
丁寧な暮らし方を少しは見習いたい。
90歳の おじいちゃんが
長く連れ添った妻を
彼女は僕にとって最高のガールフレンド
なんて言っていて 可愛いかった。
老いるほど豊かに実る生き方。
人生フルーツ。
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